実は日本語をしゃべる前の宇宙語ってスゴいかも、と思う話

ん?

もしかして娘、「きらきら星」歌ってる?

と思ったのが1週間ほど前。

今はどんどん歌らしくなってきて、「うーだっ、うーだっ、んーだっ、うーー♪」と歌っている。

(ちなみになぜかドド、ソソ、ララ、ドーーになってしまう。そして先へはいかずに永遠にこの1小節を繰り返す。)

ずっとなんか言ってる

日本語はまだ話さないけど、1日中本当によく声を出すようになった。ためしに、この数分で娘が言っていたことを書いてみる。

「はばちゃー、ぷしゅ、でぃでぃでぃ、っとー、はぱぱ、はっちぇしー、ぽぽえっちょー、しゅいしゅい、んげ、ん”ーふーーぴーちぴーちぷー!!(大声)」

いわゆる幼児語、宇宙語というやつ。

五十音の平仮名では表現できない、日本語より難しそうな発音の言葉もある。

話す前に必要な準備がある

『ことばをひきだす親子あそび』(寺田奈々著、小学館)という本に、子どもの発語までの順序が載っていた。

ゆびさしやアイコンタクトなどいくつかのことができるようになって言葉が出る。更にいくつかのステップがあって語彙が増えていく。

たとえばバナナを「バナナ」と言うのは簡単なことじゃない。

  • バナナは自分自身ではないと分かる
  • 自分と誰かが同じ物に注意を向けられる
  • 声を出してみようと思う
  • パ行、タ行など出す音に変化をつける練習をする
  • バナナは「バナナ」という名前だと分かる
  • 「バナナ」と言ってみようと思う

とか。

言葉の前のステップを駆け足で登るか、休みつつ進むか、どれを先に習得するかの違いがあるだけで、みんな同じ道を通る。らしい。

日本語の前に言語がある?

もしかしたら子どもの宇宙語にも、共通する単語があるかもしれない。

そう思ったのは、子育てセンターで会った1歳1ヶ月の女の子が、娘と本当によく似た発音をしていたから。

声もよく似ていて、最初娘がしゃべったのかと思った。

今思えば、1歳1ヶ月のころの娘は声自体今の1割くらいしか出さなかった。

ずっとしゃべってる気がするけど、いろいろ言い出したのは意外と最近。→最近娘が「ペンッ」って言ってる

最近、娘が言ってるのは意味のない一人言ではなくて、ものの分け方や道理を誰にも教わらないうちに、自分自身で世界に名前を付けて独自で開発した言語体系なんじゃないかと思っている。

だって歌ってるし、言ってることも全部意味ありそう。

「パン」という言葉と「きらきら星」のメロディーは、ほんとにたまたま、私たちが使っているもの(日本語)と完全一致しただけなんじゃないか。

さっきの例なら、娘は「バナナ」と言われればこれのことだと分かるけど、自分自身は勝手に違う名前をつけていて、その名で呼んでるのかもしれない。

Aちゃんは動物を見るとみんな「ワンワン」と呼ぶ、Bちゃんは「んげー」と呼ぶ、娘は「パパパ」と呼ぶ、みたいな。

それぞれに言語体系があるなら、これは本当の意味の宇宙語。

子ども1人1人が小宇宙だ。

日本語を使うようになったら一発で何を指しているか伝わるようになる。でも、言葉は皆と同じたった1つになってしまう。

物心ついたときには自分が1歳のころ使っていた言葉なんて本人も忘れてしまうだろう。

多様な小宇宙の消滅。

そう思うと、今の言葉もこれはこれで残しておきたい。24時間録音しておきたい。(寝言でも何か言ったり笑ったりしてる。)

それを聞き返すかというと…しないけど…笑

娘は「あ、聞くときだけじゃなくて、しゃべるときも日本語使うのか」と思ったら一気にしゃべり出す気がする。そうしたら、今のきらきら星みたいに鬼リピートするんだろうな、、

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA