スティーブン・R・コヴィー著の「7つの習慣」。あまりにも有名な本で「知っている」「読んだことある」という方が多いのではと思います。
私が最初に読んだのは20歳のとき。
その後職場の研修で使ったり、コロナで職場が休業し何もできなかったときに同僚と読む機会があったりして、少しずつ仕事や生活にも生かせるようになってきました。
本のデータ
『7つの習慣』著者:スティーブン・R・コヴィー ジェームス・J・スキナー、出版社:キングベアー出版、1996年、税抜1,942円
私がいつも心に留めている言葉
私が初めて「7つの習慣」を読んだときに強烈に心に刺さった文章があります。
セミナーで著者が主体性について話したとき、一人の男性が「もう妻に対して愛情を感じないのに、主体的になったところで何ができるというのか」と言いました。
この質問に対しての著者の答えです。
「愛は動詞である。愛という気持ちは、愛という行動の結果にすぎない。(中略)彼女の話を聴いてあげなさい。感情を理解してあげなさい。感謝を表しなさい。奥さんを肯定しなさい。そうしてみては、いかがですか」
(7つの習慣 第二部 第一の習慣 p100より)
私が最初に読んだときのこと
私が最初にこの本を飲んだのは、私の母が脳の手術をした少し後でした。
母は体や生活の変化のショックからか性格が大きく変わっていました。そんな母に私はどう対応していいか分からずにいたときでした。
母の癇癪や自暴自棄な言動が続き、
「もう知らん!!親子じゃない!!」と思いたくなるほどでした。
そんなときにこの言葉に出会いました。
なぜこの言葉が刺さったか
著者のコヴィーさんによれば、愛は「家族だから」とか「夫婦だから」といって、自然と感じるものではないのだそうです。
愛とは行動すること。自分が相手のことを考え相手のために行動を起こし、それを積み重ねていくうちに自分の相手に対する感情も変わってくるとのこと。
赤ちゃんは生まれたとき、生きていくために必要なことを何も一人でできません。周りの大人がオムツを替え、寝かしつけ、ミルクや離乳食を用意していくうちに愛を実感するというのは理解できます。
大人同士であっても、一目惚れのようにビビビっと感じ、それが持続するものではないということですね。
そこでハタと、「私は母に何をしてあげているか」と考えました。
当時は実家から東京に出て一人暮らしをしていました。手術前後は夏休みでもあり実家にいましたが、母がリハビリから帰ってくるころには東京に戻ってしまっていました。
そのころの母からの電話やメールは愚痴や攻撃的な内容が多かったので、出ないこともありました。
「相手が最初に変わってくれたら」、もっとこまめに連絡したり帰ったりもできると思っていました。
でもコヴィーさんは相手の反応は自分が変えられることではない。常に自分が変えられること(自分の行動や考えなど)に意識を集中せよ!とおっしゃっているわけです。
それが「主体的である」ということ。。
それからは自分からもこまめに母に電話したり、実家に帰ったときには料理を作ったり…と少しだけ行動を変えました。
その時すぐに母は変わりませんでした。
でも私自身の気持ちが少しだけ前向きになり、何ができるか考えるようになりました。
また母の機嫌の悪さ(自分で変えることができないこと)に引きずられて自分まで不幸な気分になるのはやめようと気をつけるようになりました。とても難しいことでしたが…
母の場合は病状の回復とともに徐々に落ち着いたので、関係ももとに戻りました。
関連記事:母についてはこちらにも書いています。
ひな人形と、母のこと
信頼残高の預け入れをふやしたい
私は夫婦関係も家族の関係も、ほんの小さなことの積み重ねだと思います。
第三部には『信頼残高』という考え方が出てきます。
自分が影響できることに集中し、
信頼を預け入れる行動(相手を理解する、親切にする、約束を守るなど)を積み重ねれば信頼の残高がプラスになり、
信頼を引き出す行動(嘘をつく、無視する、自分に非があっても謝らないなど)をすると残高がマイナスになる
ということです。
たとえば、よく遅刻してくる友人がいるとします。友人があなたが楽しみにしていた映画の待ち合わせに遅刻してきたら、「もう、またー!!言っといたのに!」と怒りますよね。
これが、いつも待ち合わせ10分前には来ているし、あなたとの約束を破ったことなどない友人だったらどうでしょうか。
さっきとは少し感じ方が違いませんか?「何かあったのかな?具合悪いのかな?」などと考えるかもしれません。
もし後者が遅刻した理由が分かり、心から謝られたらもともと高かった信頼残高は回復しやすいですよね。
現実の人との関係はこんなに極端で分かりやすいものではないのですが、私は普段から「信頼残高を預け入れる」ことを心がけています。
それで自分自身も体力・精神力を消耗する大きな喧嘩をふせげたり、大事な問題を建設的に話し合えるようになるのなら良くありませんか?
最近はしっかり母の話を聴き、感情を理解しようとしているか。
夫に普段から感謝を表し(思っているだけじゃなくちゃんと伝え)、肯定しているか。
書きながら自分を振り返っています。
関連記事:
娘の離乳食1日分お見せするので愛について語らせて下さい
私が書いたのは「7つの習慣」の中で本当にごく一部です。
「7つの習慣」はビジネスの成功だけじゃなく、ダイエットなど個人の目標を達成するため、身近な人との関係をよりよくしていくためにも共通する考え方です。
厚いですが、しっくりくる実例が多いので読みやすいです。是非手に取ってみてください!
マンガ版もあります。
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