子どもって言ったことはやらないのに、親がやっていることはすーぐ真似しますよね?!
どうやら、子どもが見て真似するのは、親の行動だけではないようです。。
分かっているようだけどいつも意識はできない。読むたびにハッとさせられる一冊です。
『子どもが育つ魔法の言葉』
著者:ドロシー・ロー・ノルト / レイチャル・ハリス
発行所:PHP研究所、 2010年7月16日
子育てのバイブル
著者のドロシー・ロー・ノルトは40年以上講義を続けている子育てコンサルタント。その友人のレイチャル・ハリスは、ソーシャルワーカーです。
多くの親たちと関わってきた経験から、この本には全ての章に実例が入っています。
「頭では分かっても、実際どうしたら…」というときに、実例からイメージをつけることができます。
この本の初版が発行されたのは20年以上前!自分たちの父母世代も読んでいたかも。
それだけの間、多くの親たちに読まれてきている本です。
子どもは親を見ている
この本は『子は親の鏡』という詩の一行一行をテーマとして、それぞれの章が書かれています。
いいことも、困ったことも『子は親の鏡』。
親がいつも不満や愚痴を言っていたら、子どもも上手くいかないことを人のせいにするようになります。
親が不安なら子も不安に、人を羨んでばかりなら子も人を羨むように、親が子どもとの約束を破れば…子どもも、約束を破るようになりますよね。
これは当たり前のことかもしれませんが、毎日時間の無い中で育児をしていると、つい忘れてしまいがちです。
根本的なことが書かれているからこそ、長年バイブルとして多くの人に読まれているのでしょう。
子どもを愛してあげれば…
反対に、子どもを愛してあげれば、子も人を愛することを学びます。
著者は、愛とは認め・信じ・思いやることだと言います。
親がその子を認め、信じていることは目線や口調から子どもに伝わります。
毎日バタバタの中で、つい叱ってしまったり、感情的になってしまうこともありますよね。
そんな時も、叱っているのは物事に対してで、あなた自身のことは決してキライにはならないと伝えてあげることがとても大切だそうです。
考えるのは、本人
子どもを認め・信じ・思いやるという前提があった上で、この本では「子ども自身にどうしたらいいか考えさせる」という場面がとても多く出てきます。
友達とトラブルがあった。子どもが何か失敗した。
子どもが仮病なのか本当なのか分からない腹痛で「学校を休みたい」と言っている。
親は心配したり怒ったり意見したりしたくなりますが、必ず「本当はどうしたい?」「どうしたらよかったと思う?」などと聞きます。
親は子の力を信じ、励ますだけ。
この本を読んで、相手が子どもでも大人同士でも、コミュニケーションはあまり変わらないんだなと感じました。
私はスポーツジムで働いています。
「コーチ」という立場があっても、相手を尊重し、相手の話を聞かせてもらった後でなければこちらの話なんて聞いてもらえません。
いや、こちらの意見なんて必要ないんです。
相手は話しているうちに自分自身の本心に気付き、自分で決めます。コーチは横で応援するだけ。
もちろん子どものうちは安全は親が確保しなければならないし、まだ知らない概念や、成長に合わせて教えることもあるでしょう。
でも、子どもにはもう、自分で考え自分でやり通す力があるのです。
親自身がやりたかったけどできなかったことや、こうすればいいと思うことを子どもに押しつけていないか…
定期的に読み直して自分に聞いてみたい本です。
2歳~思春期の子をもつ方向け!