元外務省分析官が教える、限られた時間で「本物の知識」を身につける方法ー『読書の技法』

仕事や家庭がある中で、本を読みたくても時間がなかなか取れない!ということは多いですよね。

短い時間で多くの本を読むにはどうしたらいいのでしょうか?!

この本を書いたのは元外務省主任分析官で、1ヶ月に300~500冊もの本を読むという佐藤優さん。文筆業もある中で一体どうやってそんなに本を読んでいるのか、その読み方を教えてくれています。

内容は難しめですが、「速読や超速読では1冊何分くらいかけて、どう意識して読むか」「内容が定着するための熟読法や読書ノートの作り方」などが具体的に紹介されている本です。

『読書の技法』

著者:佐藤優、 出版社:東洋経済新報社、 2012年08月

熟読・速読・超速読

筆者が紹介する超速読法は、1冊の本に5分程度で目を通すことで、しっかり読むべき内容かどうか中でもどの箇所をしっかり読むべきかを判断するためのものです。

いわゆる速読術とは違います。

その分野の基礎知識をしっかり持っていることが大前提で、基礎知識がない分野では速読はできないそうです。

以前「川村式速読術」の記事を書いたのですが、それは目で文字を追うスピードと脳が理解するスピードを上げていくというやり方でした。

【日本で唯一】特許取得「川村式ジョイント速読術」の評判!1冊20分で読める!

それと比較すると、「どこをしっかり読むべきか判別する」というのはだいぶイメージが違いました。

超速読で「熟読する必要がある」と判断した本は、しっかり時間をかけて読み内容を理解します。

本書ではノートを使った熟読の方法も紹介されています。実際に作者がこの本を読んだら、どんな箇所を抜き書きするか、ノートにどんなコメントを書いているかなども載っています。

学生時代から神学などを独学していたという筆者。本書で熟読の対象として扱われているのも国際関係についての本だったりして、正直私には難しく感じました。

頭のいい人というのは、こんなふうに本を読むのかと驚いたような、納得したような。

せっかく本を読むのであれば、必要な情報をしっかりと理解して、どの本に何の情報があったか分かるようにしておく。

そして、実際起きた出来事を分析するのに知識を使えたり、自分の行動に活かせるところまでもっていくのが大事なんですね。

基礎知識の勉強の仕方

では、読書に必要な基礎知識はどのようにして身につけていけばいいのでしょうか?

この本の後半では基礎知識の学び方が紹介されています。

必要なのは、高校までの勉強のヌケモレをなくすことだそうです。

本書の前半の内容が難しかったので、もっと専門的な本から難しいことを学ぶ必要があるのかと思いましたが、土台が欠けていると上に知識を積み重ねてもダメなんだそうです。

国際情勢や現在の日本の政治について考えるにも、経済についてのいろいろな計算をするのにも、高校時代の社会や語学・数学の学力が大切だそうです。

日本のビジネス書には高校までの勉強内容がリンクしているものはあまりないですよね。

自分は学校で学んだことを今の生活には ほとんど活かせていないので、たくさんヌケてモレているんだと思います。

「受験勉強は面倒だしその時限り、将来には役に立たない」と思いながらしていると、脳は学んだ内容を「面倒で必要ないもの」と認識してすぐに忘れてしまうのだそうです…。

最近夫が英語を勉強したいと言っているのですが、語学も高校までに習った文法を習得するのが一番の早道だそう。SNSで分からない単語から調べるというやり方は非効率かもしれません…

自分のやりたいことを極めるにはどうする?!『自分の時間』

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本はできるだけ買って読む

今までは家に物が増えていくのが嫌だったので、本当に気に入った本しか本棚に置いていませんでした。(ラインナップもほとんど小説。)

買ってもそれほど好みじゃなかったものは売るので、折ったり濡らしたりして汚さないように気を付けて読んでいました。

今もaudibleで聴くだけになってしまっている本もありますが、『読書の技法』を読んでからは本は惜しまずに買って書き込みながら読むようにしようと思いました。

読みたい本でせっかく時間を使って読むのだから、しっかり理解して記憶に残していきたいですね。

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