子ども嫌いだった私の出産後の変化

有り難いことに今年五月に無事娘を出産することができ、今でこそ親バカになった私ですが、元々は子どもが苦手でした。

出産後の入院中に助産師さんから「お母さんになる人も子ども好きな人ばかりではない」と聞きました。今子どもが苦手な方、ご主人が子ども苦手だという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

子どもができる前のイメージ

私の子どものイメージは、「いつも泣いて暴れている・予想外なことをする・何を考えているか分からない」でした。

友達や職場の先輩のお子さんの写真を見せてもらったり、会ったりする機会があってもみんなが「かわいいーー!!」と盛り上がる中「ふーん。」ぐらいの感想しか持てずにいました。

SNSを見ても、「夜泣きがツラい」「すぐに熱を出す」「イヤイヤ期が大変」など、マイナスなイメージばかりが目についていました。今思うと、出かけていても無意識に小さい子は避けていたように思います。

生まれれば可愛いと思える?

そんな私でしたが、

①同じく元子どもギライだった先輩ママに「自分の子どもは愛せるよ。」と言われたこと

②主人が子ども大好きで、この人との子どもなら会ってみたいと思ったこと

③主人に持病があることと自分の年齢から、10年経ってリスクが上がってから「あのとき産んでおけば…」と後悔したくなかったこと

の3つの理由から出産を決意し妊活を始めました。

幸運なことに子どもを授かって臨月になり、予定日より早く破水し入院しました。コロナで面会もできない中、ずっと痛いけど本格的な陣痛にはなかなかならず、出産までがとても長く感じました。

筋腫があるため帝王切開の可能性もあったのですが、結果的には普通分娩で産むことができました。入院してから丸二日かかりましたが、分娩台に乗ってからはあっというまでした。

生んだ直後は「生まれた…」という安心感とドーパミンで気持ちが高ぶっていました。

大変なのはそれからでした。

出産のとき圧力がかかったのか尿が出なくなってしまい、母乳のため胸が張ってとんでもなく痛くなり、産後3日ごろからどっぷりマタニティブルーになり、痛みと気が立っていることで夜全く眠れなくなってしまいました。

そのころ正直、娘がかわいいとは思えませんでした。

LINEに映る家族が目尻を下げる中、一番近くにいる私が可愛いと思えないなんて母親失格ではという不安、大変なことに足を踏み入れてしまったのではという焦り、精一杯やってくれている主人にあたってしまった後の落ち込みなどで、産後2~3週間ボロボロでした。

産後一ヶ月経って…

産後3週間ごろに腎盂腎炎で40度近い熱を出してもう一度寝込みました。

その後劇的に体調が良くなって各種痛みも治まり、夜もお世話の時間以外は眠れるようになりました。

すると…だんだん娘をもっと抱いていたいと思うようになりました。ミルクを飲みながら白目をむいて寝てしまったり、泣く以外の声を出せるようになったり、手足をぱたぱた動かしている様子が可愛いと思うようになってきたのです。

熱を出して寝込んだことで憑きものが落ちたように体も気持ちも楽になったので、今考えると一度体調を崩して良かったのかもしれません。その節は主人と義実家の皆さんに大変お世話になりました。

なぜ子どもが苦手だったのか?

今思うと、産前に子どもが苦手だった理由は子どもに関わった経験不足です。

私は一人っ子でいとこも全員年上、山奥に住んでいて近所に小さい子は少ない環境でした。いとこの子どもや友達の子どもも、会わせてもらうことはあっても継続的に関わったりお世話をすることはありませんでした。

子どもが可愛いと感じるのはきっと本能だけではないのです。

出産したことのない大学生に赤ちゃんのお世話を週一回二時間3ヶ月やってもらう実験をしたところ、脳の中で子どもに愛情を感じる部分など複数の箇所が活性化していたそうです。(「ママは悪くない!子育ては科学の知恵でラクになる」主婦と生活社p36,127より)

下に兄弟がいたり、小さい子の面倒を見た経験のある方は、この脳の部分がもともと活性化しているのでしょう。今は子どもが苦手という方、子どもに興味の無いご主人も変わるかもしれません。

そして産後に可愛いと思えなかった理由は体調不良です。

経験したことのない痛みと、環境の変化による心理的負担が同時にやってきました。

マタニティブルーはブルーなんて可愛らしい響きの言葉であらわせるもんじゃありません。

とはいえ出産は過剰に恐れる必要はありません。今になってみればお産は病気ではないという言葉にうなずけます。お医者さんや助産師さん達もみんなプロです。

ただ、産後体と心がしんどいときにヘルプを出すのは大変です。家族に面倒をみてくれる人がいなかったとしても、助産師さんや市の事業、ベビーシッターさんなど、話を聞いてくれたり子どもを預かってくれる人もいます。事前に調べておくのも良いかもしれません。

産後一ヶ月は周囲も自分自身も赤ちゃん中心の考えになってしまいますが、お母さんが元気になることが何より大事です。「お世話もちゃんとできるようになるし、今の状況が永遠に続くわけではないから安心して寝な!」とあのときの自分に言ってあげたいです。

まとめ

子どもを見ていないうちに好きとか嫌いとかの判断をするのはまだ早いです。今子どもが苦手と感じている方こそ、積極的に小さな子と関わる機会を持ってみてほしいです!

また明日!

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