私たちのすぐそばに、入り口はあるかもー『ナルニア国ものがたり』

ディズニーで映画化もされた「ナルニア国ものがたり」。一度は聞いたことがある方が多いのではないでしょうか?

ナルニアという不思議な国を舞台にしたお話で、実は子どもだけでなく大人が読んでも奥が深い本です。

ナルニア国ものがたりとは

作者はイギリスの作家C.S.ルイス。第1巻の「ライオンと魔女」が書かれたのは1950年で、全7巻です。

  1. ライオンと魔女
  2. カスピアン王子のつのぶえ
  3. 朝びらき丸 東の海へ
  4. 銀のいす
  5. 魔術師のおい
  6. さいごの戦い
  7. 馬と少年

小人や巨人、しゃべる動物たちがいる国ナルニアを舞台とした、壮大な年代記です。

ひょんなことからナルニアに迷い込んだ子どもたちが冒険をし、最後には勇敢に賢く成長していきます。

やさしい言葉を使った親しみやすい物語でありながら、キリスト教の教えの要素もあるようです。

プリンの印象

こんな偉そうに語りつつ、実は7巻まで読み切れたことないんですよね…。

1巻は面白くて好きです。

4人兄弟がナルニアに迷い込み、偉大なライオン「アスラン」の力を借りて悪い魔女と戦います。

4人は洋服ダンスから雪の降るナルニアへと入っていきます。

日常まっただなかから、急に他の世界へ行っちゃうのがわくわくします。ナルニアではヤギ足のフォーンや馬の人セントールもいるし、動物は人間より賢そうだし、木も歌って踊ります。

序盤で、魔女が三男(へそまがり)をプリンで誘惑するんですよね。

実はこれは魔法がかかっていて「食べれば食べるほどもっともっと食べたくなる」プリンです。止めなければ食べ過ぎで死んでしまう可能性もある、こわーいプリンなんですが、それがどうしようもなく美味しそうなんです。

ナルニア読破には今まで何度か挑戦していて、毎回1巻から読み始め、必ず挫折しています。だからプリンの印象だけが強い。

今回も「大人になったし、いけるべ」と読み始め、はや半年。やっと4巻まで読みました。

同じ描写や台詞の繰り返しも多く物語が進むスピードがゆっくりに感じたり、登場人物の名前や言葉づかいが古めかしかったりしてとっつきにくいのかもしれません。

たとえば4巻では、沼人の「泥足にがえもん」とか地下人の「ぶつくさがたろう」とかが出てきます。いつの時代の名前だろう。

2~4巻は私には中盤のスピードがゆっくりにも感じるのですが、ラストは面白いしスカッとします。この調子で7巻まで読破したい。

想像の世界をつくりだす力

4巻で好きな場面がありました。

主人公たち一行に「地上の世界なんて本当はない、想像の中の作りものだ」と思い込ませて地下にとどめようとする魔女。

それに対して泥足にがえもんが、「たとえ外の世界は想像だとしても、私たちは想像の方が実際のものより大切に思えるほど、楽しい世界を作り出すことができる」と言います。

不思議な生きものでいっぱいのナルニアも、読んだ人の想像の力でたしかに存在すると思うのです。

どこにこの世界への入り口があるかは分からないけど…。

ファンタジーの有名作

「ナルニア国ものがたり」は、トールキンの「指輪物語」やミヒャエル・エンデの「モモ」などと並んで、ファンタジーの中でも有名作だと思います。

これさえ読んどけばドヤ顔できる!的な。

読み継がれてこれだけの年数生き残っているだけでもすごいことです。

ナルニア国物語は小学校4年生~と比較的小さい子も読むことができますが、子ども向けと侮るなかれ。哲学的なものを感じて、大人になってから読んでもけっこう奥が深いです。

7巻まであって高級感もあります。

ファンタジー好きな子や友人に、クリスマスプレゼントとして最高では?

私は1960年に発行された瀬田貞二訳を読んでいましたが、挿絵も可愛い新訳版も発見しました。そっちなら読みやすいのかも!!

「泥足にがえもん」はどう訳されているか気になります。

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