お金を考えるのは「自分」と「将来」を考えることー『三千円の使いかた』

人は三千円の使い方で人生が決まるよ、と祖母は言った。

『三千円の使いかた』原田 ひ香著、 中央公論新社、p7

この小説は、親娘三世代のお金に関する連作短編です。

お金についてなんとなく気にはなるけどどうすれば…という場合には、ゴリゴリの実用書より小説形式の方がとっつきやすくていいかもしれません。

\\ 2023年1月7日(土)からフジテレビ系でドラマ化! //

『三千円の使い方』簡単なあらすじ

会社の先輩のリストラをきっかけに、自分の恋愛や経済状況を見直し始める次女・美帆。

元証券会社勤務で現実的、専業主婦として娘のために一千万円を貯めようとやりくりしつつ、あまりに異なる友人の結婚に心が乱れる長女・真帆。

病気・手術をきっかけに、老後のお金問題と夫婦関係について考える母・智子。

人に感謝されお金を稼ぐことに喜びを感じ、仕事を始めるナイスキャラ祖母・琴子。

お金の問題に直面した彼女らの、それぞれの選択が描かれています。

きっと、誰もが一度は感じたことのあるお金や将来への不安。どの登場人物が抱える悩みも他人事ではないと感じます。

お金のはなし

この小説はハウツー本ではないのですが、どの話にもお金の悩み具体的な方法論がしっかり出てきます。

「固定費の見直し」、「一番安くiPhoneを使う方法」「クレジットカード開設でのポイント稼ぎ」「一年で100万円貯めるには」など…

お金系YouTubeなどで聞くレベルで、普通に小説だと思っていたので少しびっくりしました。

ハッッとして「家は大丈夫か…」と気になったり、「こうすればいいのか」と勉強になった箇所もありました。

長女の真帆がオススメする固定費の見直しインデックス投資は私もやっています。

私が参考にしたのはこの本。

たまたまだと思うけど、この本も「三千円」。たしかに人生決まりそう。

お金は大事、しっかり付き合う

日本では学校でお金のことって習いません。

なんとなくお金についておおっぴらに話し合うことは避けられることが多いですが、人生100年時代を生きるためには一番必要なことじゃないかと思います。

お金の使い方には、その人の考え方、交友関係、夢や希望、不安が大きく関係します。

「お金がない」という胃がヒュッとする感覚が私は大嫌い。

不安だからこそ、普段見ないようにしてしまったりします。

貯めたって、人生には不測の事態や割り切れないこともあるのが怖いところ。自分以外(家族や身近な人)がお金を必要とすることもある。。

琴子が「費用対効果なんてない、人生が理不尽なのを前提でするのが節約」と一喝する場面があります。

絶対盤石はないけれど、よりよく過ごすために今どうするかを考える。

お金を考えることはそのまま自分自身や過去と未来を考えることなのかも。

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