「自己肯定感」という言葉をよく耳にします。
これからの時代、スキルや資格より大事なものかもしれません。
ただ、目で見て計ることはできないものですよね。どうやったら高めていくことができるのでしょうか?
5万人の子どもたちと接してきた実体験にもとづき、子どもの「やってみたい」を引き出す考え方がまとめられた1冊がこちらです!
「やったことがないからやりたくない」子どもたち
放課後NPOアフタースクールで、多くの子どもと関わってきた著者。
子どもは何でもやりたがるイメージがあったのに、「やったことがないからやりたくない」と言われたことに衝撃を受けてこの本を書いたそうです。
新しいことにチャレンジするかどうかは、子どもの自己肯定感と関係があります。
この本は4つの章に分かれており、自己肯定感を高めるために家でできる具体的なこともまとめられています。
- step1 子どもの「やってみたい」を引き出す
- step2 「自分自身で考える」機会を増やす
- step3 子どもにとっての「安全基地」を作る
- step4 勉強や習いごとを通して「壁」の乗り越え方を学ぶ
日本人は大人も自己肯定感が低い人が多いそう。(自分もそうかも…)
この本の考え方は、大人自身の自己肯定感アップにもつながるかもしれません。
大人も失敗できない現代
「やったことがないからやりたくない」
この言葉が出てくるのは、最近「大人も失敗できない、お互い失敗に不寛容な社会」になってきているからでは…という部分に納得しました。
ネットで様々な情報や口コミが調べられる時代。
ちょっと間違えるだけでも「ありえない」と言われたりします。
大人自身も失敗しないようにしているし、子どもが失敗すると大人が恥ずかしかったり後が面倒だったりして、先回りして手を打ってしまう…
これでは子どもたちはどんどん失敗できなくなっていきます。
大人(親や先生)があえて失敗談を語ることで、子どもと心の距離が縮まり、失敗しても大丈夫!と思いやすくなるそうです。
これは仕事でも同じことが言えるかもしれません。
バリバリ仕事をこなし、非がないように見えて怖かった先輩が、新人のときの話や失敗した経験を話してくれて急に親近感がわいた経験があります。
失敗しても、その子の存在の尊さは変わりません。
自分の失敗を話したりしながら、間違えても大丈夫ということを伝えていければいいですね。
子どもの問題は、子どもの問題
親はコーチであり、子ども(選手)の練習を代わりにはできません。
試合結果に選手本人以上に一喜一憂するコーチも見たことがないですよね。
この本は「自己肯定感」を一番のテーマにしていますが、子どもの問題は子どもに任せ、子どもの存在自体を認めるという考え方はいくつかの本に共通する内容です。
理論などが書かれているわけではなく、子育てについて学んだ方などには目新しい情報は少ないかもしれません。
ただ、著者が5万人の子どもと接する中で経験的に得た情報ばかりなので読みやすく実践しやすいです。
勉強についてはまた読み返そうと思います。
小学生くらいのお子さんをもつ方に特におすすめです!
\\ この本はAudibleで無料聴き放題! //
Audibleを30日間無料で体験する